大平山山頂
私はゴルフが嫌いだ。
もとい、ゴルフ場が大嫌いだ。

ゴルフをやっている人は「自然の中で気持ちがいい」などというが、あなた方がプレイしている人工的なゴルフ場がなければ、自然は手付かずのままだったはずだ。
何もない田舎がお金を生むために仕方がないという理屈もわかるが、もうちょっと頭使ってくれよと思う田舎開発があとをたたない。

B級グルメにゆるキャラ。
それらは一時的な処置に過ぎず、本質的にその土地の魅力を掘り起こす事にはなっていないし、長い目で見て人を呼び込む施策になっていないことに、そろそろ気づいてほしいものだ。

話を元に戻すと、元々好きではなかったゴルフ場が更に嫌いになった理由は、去年から本格的に始めた山登りにある。
アジトから電車で1時間以内の所に、大平山という素敵なハイキングコースを備えた山がある。

通称:鎌倉アルプス。

ここは建長寺から続く天園ハイキングコースという登山道が素晴らしい。
木々の隙間から見える鎌倉を見下ろす景色も、天園休憩所のおでんも大好きだ。
スニーカーでも登れる気軽さも手伝って、ひとりでも登りに行ってしまうくらい大好きな山だ。

そんな大好きな大平山だが、1つだけ残念な所がある。
山頂の半分がゴルフ場になっているのだ。

そもそも自分が山に行く大きな一つ理由のに「人工物から離れ、人に会わない所に行きたい」というものがある。
山頂に到着すると金網が貼ってあり、駐車場とゴルフ場の建物がどーんと見える。
これで山特有の気持ちよさが少なくとも3割は減る。
毎回少しだけ腹が立つ。

いやいや!嫌な思いをしに山に来たのではない!と言い聞かせ、逆の斜面から雄大な山々をみるも、背中では車の音が聞こえるのだ。

なんなんだここは。
自問自答しながら登るうちに、自然を壊し一部の人の為の娯楽施設を作る人間の傲慢さと愚かさへの憤りを感じるとともに、決してすぐには回復することが出来ない自然へのなんとも言えない気持ちを感じる。

とはいえ大平山はとてもいい山だ。
考え方を変えれば、自然と人間の愚かさを一度に感じることが出来る、数少ない山だ。
鎌倉という立地も、大平山が半分ゴルフ場になってしまった理由の一つなんだろう。

と、いうわけで鎌倉の大平山は、初心者にもオススメのハイキングコースだ。
そうそう。水分だけは忘れずに持って行きましょうね。
 
 

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天園ハイキングコースの詳細はこの本にも載っています。
気軽に登れる素敵な山が沢山載っているので期になった方は是非。